感情のはけ口



※注意※
これから書かれる文章は、不快なものです。これは話の伏線でもなんでもありません。注意です。
今現在幸せだなぁと感じる人や、楽しい気分の人。もちろん、そうでない人も。この文章を読むことを薦めません。
それでも構わないと強く思う人であるなら、読んでもいいと思います。
もう一度言います。これから書かれる文章は大変不快です。この文章を読むことを薦めません。
もったいぶってるけど、要点はつまんないですぜ。ということです。
なぜこんな文を残そうと思ったかは、文末に説明致します。好奇心で読んでもつまらない思いをするだけですよ。
































終わった。そう、終わったのだ。

文の始まりからしてこの時点で笑える。別に大したことでもなんでもない、ありきたりな事なのに。
何が終わったのか。それはほんの少しだけ勇気がある人ならほとんど誰もが経験したであろう事だ。
いや、勇気なんてなくても起こりうることなんだろう。回りくどい表現はキライだし苦手だ。単純に言おう。


「想い」が伝わらなかったのだ。


いや、伝わらないってのはちょっと違う。俺ははっきりと伝えたわけでもなんでもない。正確に言うなら
「願いが叶わなかった」のだ。そう、誰かに好意を持って、俺が思うような結果に「ならなかった」だけだ。

その結果を、ただ駄目だったテストを受け取るように俺は噛み締めている。
涙は溢れないし、失敗した自分を嘲笑う気持ちにもなれない。悲劇のヒロインぶって自分を慰めるつもりは毛頭無い。
これは特別でもなんでもない、ほとんど誰もが通り過ぎる道なのだから。「どうして自分だけが」なんてバカな思いをしたって、情けなさを増長する結果にしかならないんだ。ほんと、笑えてくる。
「俺が全部悪いんだ」なんて言葉を吐けたらどんなに楽だろう。眩しすぎて届かない言葉だ。
誰も悪くない。俺も、キミも。1%も悪いコトなんてものは存在すらしちゃいない。始まってもいないうちにそれは終わったのだ。
待ち受けるのは変わらぬ明日。笑う君。拒否権も選択権も皆無。
もっと言葉を。もっと言葉を吐いて吐いて吐き続けろ。頬を水滴がつたわらないうちに!
笑え!笑え!笑え!明日泣き顔なんて見せられないだろ?誰もが経験しているんだ。そうさ。
異性の事を金づるや性交渉の道具としか思ってない奴等が

「あー。失敗した!!」

と言っているのと何も変わりはしないんだ。事実だけ見るんなら。
なんともバカらしい。そんな人と同列視されるなんて俺は耐えられない。だからせめて、そんな事でウジウジ悩んでなんかやるもんか!

「あー。失敗した!!それで?」

と心から笑えるくらい強くなってやる。悲しい?こんなことでウダウダ考えるな。畜生。







俺はデリカシーのない奴だ。平気で相手が傷つくような酷い事を言って、後から

「なんであんな事言っちまったんだ…?」

と後悔する。相手はなんとも思ってないかもしれない。大半はそうだろう。でも、後悔の時間は消えない。
これ以上ないほどつまらない男だ。
でも、どうしてキミはこんな俺に笑顔をくれたんだろう?今でも分からない。俺は愛想笑いしか返せないのに。
つまらないことで、笑って。バカみたいな事もして。あまつさえ説教の真似事までしてみせて。
それでも、そんな間抜けなコトしか出来ない俺と、一緒に笑ってくれた。
俺がキミを好きになる理由なんざ、それだけで十分なんだよ。それ以上の何があるっていうんだ?

そう、それだけで「十分」だったんだ。想いを確かめる必要なんか無かった。「戦わなければ負けない」のだから。
思えばこれが、キミとの決別の始まりだったのだ。

また会うとき、俺はまたいつも通り愛想笑いをするだろう。だが、明確な「線」を引く。いや、もう引かれてしまった。
でも、キミに決して気づかれないよう完璧な作り笑いをしてみせる。誓う。
もう




キミが微笑うその顔も


不意に横から現れて驚かされたあの時も


デリカシーのない一言で深く後悔したあの日も


キミと一緒に笑ってきた楽しい日々も




……俺にとってはもう作り物になってしまったけれど。それでも、キミが心から笑える様な作り笑いをしてみせる。誓おう。
心から、思う。








誰かに伝えたかったわけじゃない。誰に向けられたものでもない。ただの、記録。
誰かに話して慰めてもらうなんて、甘ったれではないから。
いつか、この文を読んで「何書いてるんだこのバカは」と言って笑うために。
いつか、キミに心からの笑顔が向けられる日が来るように。
今のこの気持ちを、過去にするための。
それだけのための、言葉。










いつか、今は叶わなかった。ささやかなこの願いが、報われる時が来ますように。

















「どう?こんなもんっしょ?考えるの苦労した」
「いや…黒犬。これはめっさキモイ&リアルだよ。ダントツでお前が一番だ」
「…同感」
「…右に同じ」
「うん。この言ってる事矛盾まみれで妙に落ち着いた風を匂わせながらかつ最後はなんとかキレイ事でまとめようとするあたりがヤバイね。失恋っぽい。バカっぽい」
「オマエ最近本当にフラれただろ?」
「アホ。こちとら小学校低学年レヴェルのピュアっ子だ。知ってるだろ。アガって告白する前に悶死するわ」
「はい。テーマ『失恋』の優勝者は黒犬ってことで。来週のテーマは…『放課後』。忘れんなー?」
「わかったー」「了解ー」「…帰宅部の俺はツライな」




週ごとにテーマを決めて、テーマに沿ったフィクション文章を書いて見せ合う……
という遊びが中学三年の頃に自分らのグループで流行りました。この文章は初めて一番貰った時のものです。
嬉しかったけど何故か空しい気分でしたよ。ええ。
でもこれがきっかけで参考資料として活字本読むようになったし、読書好きになったので良かったです。良き思い出です。
絵描きなのにHPに「文章」を載せようと思ったのは、昔みたいな、この文章を書いていた時の気持ちをまた味わいたいってそれだけの理由です。
なんて「自分勝手」な理由なんだろうねー。最初だけ読んだ人は実体験かと思ってほくそ笑んでた?嘘ですよ。
イラつきました?…ほら。だから読むことを薦めませんって言ったのに。



文を読んで書く楽しさを初めて知ったのはこれがあったから。なので。原点であるこの文章を載せました。
おつきあい頂き、ありがとうございます。そして、宜しければこれからもまた、読んでやってください。


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